夢とは何か。~職業は夢ではない?~
皆さん、明けましておめでとうございます。
本年も、当ブログをどうぞよろしくお願いいたします😊
「将来の夢は何ですか」
子供の頃、何度聞かれたか分からない質問ですよね。
私の幼少期、女の子の「将来の夢」といえば、お花屋さんやケーキ屋さん、そしてお嫁さんという答えが定番でした。
さて、「将来の夢」を聞かれたとき、「お花屋さん」のような【職業名】で答えを返すことは本当に適切なのでしょうか?
今日は、お正月らしく、「夢」とはいったい何なのかについて考えてみたいと思います。
「夢」とは何か
「夢」=「職業」なの?
私が、「将来の夢」を聞かれて、「お花屋さん」のような【職業名】で答えを返すことが本当に適切なのかということが気になり始めたのは、次の発言がきっかけでした。
「職業は夢ではありません。職業の先にある実現したいことが夢で、職業はそれを達成するための手段でしかありません」
「職業が夢になってしまうと、その夢を叶えた時に虚しさが訪れ、叶えられなかった時には劣等感に苛まれてしまいます」
この発言は、今話題の新人ガールズグループ、NiziUをプロデュースした韓国の大手事務所、JYP Entertainment代表 J.Y.Park氏によるものです。
冒頭でお話したように、私たちは「将来の夢は何?」と聞かれたら、「お花屋さん」などの職業名で返すことが【普通】であるとされてきました。
そして、そのことに疑問を感じたこともありませんでした。
考えてみれば、みな一様に「おまわりさん」、「消防士さん」、「美容師さん」などと職業名を答えていました。
誰ひとり「億万長者!」、「超美人な奥さんをもらう!」、「世界一周旅行がしたい!」、「たくさんのワンちゃんに囲まれて暮らす」などとは答えていませんでした。
J.Y.Parkさんの発言を聞いて、初めてそのことに気が付きましたし、これは非常に奥が深い考え方であると思いました。
アイドルになりたい女の子
例えば、【アイドル歌手】という職業を夢に掲げている女の子がいたとします。
一生懸命、歌やダンスのレッスンに励んだにもかかわらず、歌手デビューの夢は叶いませんでした。
その子は「アイドルになれなかった」という劣等感に苛まれ、実際にアイドルになった子たちを羨んだり、妬んでしまうのではないでしょうか。
そして、アイドルになれなかった自分はダメな人間だと思い込んでしまうかもしれません。
一方、【たくさんの人を笑顔にしたい】という抽象的概念を夢に掲げている女の子の場合はどうでしょう。
その子は漠然と、アイドル歌手になりたいと思っていたとします。
もし、アイドルという目標に手が届かなかったとしても、彼女の【たくさんの人を笑顔にすること】という夢が潰えた(ついえた)わけではありませんよね。
なぜなら、アイドル歌手以外にも、【たくさんの人を笑顔にすること】ができる職業はいっぱいあるからです。
J.Y.Parkさんは、きっとそのようなことを言っているのでしょう。
<夢≠職業>と捉える方が、挫折感や劣等感を抱きにくくなるのは確かだと思います。
夢≠職業
もうひとつ、<夢≠職業>と考えた方がよいのでは?と思う理由があります。
新入社員の「夢」
私が新卒で入った会社では、新人研修のときに「将来の夢」を紙に書くよう指示されました。
その結果、自分の夢が何十人もの同期の知るところとなるという苦行がありました。
次のような「夢」が多かったのを、今でも覚えています。
まず男性の場合、
- マイホームがほしい。
- 車がほしい。
- 子供が3人ほしい。
そして女性の場合、
- 年に一度は夫婦で海外旅行に行きたい。
- 世界中の5つ星ホテルを泊まり歩きたい。
男性の方が妙に地に足がついていておかしくなってしまいました。
女性の方がスケールの大きな解答をしていた記憶があります笑
皆さん、お気付きかと思いますが、新卒で入った会社で行われた調査なので、もはや【職業】を答える人はいなかったというわけです。
つまり何がいいたいのかというと…
世の中を見渡せば、企業で働くサラリーマンやサラリーウーマン、あるいは家庭を守る主婦がやはり多い。
そんな中で、幼い頃から<夢=職業>であると擦り込まれてしまうと、そういう人たちは夢が叶わなかったということになってしまうのではないか。
ということです。
やはり<夢≠職業>という考え方の方が、うんと優しい世界である気がしてきます。
例えば:
- 困ってる人を助けられる人間になりたい。
- 外国語を使った仕事に就いて、海外を行き来したい。
- 子供が幸せに生きられる世界を作りたい。
- 辛そうな人を笑顔にしたい。
- 動物の幸せに関わりたい。
今の時代なら、
- 個人の力で仕事をして海外で暮らしたい。
なんかでもいいですよね。
ある程度【漠然とした大きな夢】を抱くことで、そこに辿り着くには何ををしたらよいのかを自分の頭で考えるようになる。
そうすることで、もっとオリジナリティーあふれる生き方ができるかもしれません。
アラフィフ女性の夢
さて、筆者の夢は何かというと。。。
やはりこれまではずっと<夢=職業>として考えてきていた気がしています。
子供の頃は、翻訳者か通訳者になりたいと思っていました。
しかし、その夢は叶わず。。。
現在は大学でフランス語を教えています。
自分は夢が叶わなかったとずっと思ってきました。でも実は「外国語を使った仕事に就く」という範疇で見ると、夢を叶えています。
やはり夢は漠然と大きく考えておいた方が、自己肯定感が高まりますね。
そしてアラフィフになった今現在の夢は何か。
職業をやり直すにはちょっともう遅いですからね笑
それこそ、漠然とした考えで頭がいっぱいです。
今の夢は:
「人生に爪痕を残したい」
そしてもうひとつ。
「どこか海外で暮らしたい」
です!
私はフランス語の他、英語も結構できる方なのですが、海外で暮らしたことは実はあまりありません。
大学生のときに10ヶ月ほどフランスに留学したのと、韓国に約1ヶ月短期留学したのみです。
ですので、海外駐在員の奥様たちが羨ましくて羨ましくて。。
なぜこんなに外国語が好きなのに、駐在員と結婚しなかったのだろう!
そんなふうに思っているほどです笑
人生100年時代、いつか私のいまの<夢>を叶えたいです。
夢とは「人生コンセプト」
J.Y.Parkさんの発言を元に、夢とは何かについて考えてきました。
夢を尋ねられたら、職業で返す。
これが幼少期からの慣例でした。
しかし実際には、職業名の付かないサラリーマンや主婦、パート・アルバイト勤務などをしながら日々がんばって生きている人が多い中で、幼少期から<夢=職業>と捉えることは、適切ではないように思えます。
<夢≠職業>と捉え、もっと柔軟に「自分はこういうふうに生きたい」という人生のコンセプトを夢として掲げる。
そんな機会を子供のうちから与えてやれば、型通りの職業をやみくもに目指すのではなく、自分の理想世界を実現するために起業するような若者も増えるのではないでしょうか。
また、<夢=人生コンセプト>と捉えれば、いくつになっても夢が潰えることはありません。
私思うんです。
人って、生きてるだけで大変。
毎日毎日、わたしたち、よくがんばってると思いませんか?
なので、もっと自己肯定感をみんな高めていいと思うんです。
あの人は夢を叶えたからすごい。
それに比べて私は。。。
なんか、そういうのをやめたくて。
「大好きな猫を撫でながら、好きな本を思いっきり読める人生を送りたい。それが夢です」とかでも全然良いと思うんです。
「何者(なにもの)」かにならなければならない。
そういう強迫観念みたいなものを取っ払いたいです。
(これ、自分に向かっても言っています。自分に厳しすぎるのはよくない)
というわけで。。
アラフィフだって、まだまだたくさん夢をもつことができます!
望む人生コンセプト、見直してみませんか?
年始にあたり、「夢」について考えてみました。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
★いつもポチッとご協力ありがとうございます!
~J.Y.Parkさんの発言について参考にさせていただいたサイト。
https://laurier.excite.co.jp/i/E1593590405132
★記事にも出てきました『何者』
面白すぎます。浅井リョウ氏は天才。
★あわせて読みたい記事はコチラ👇