「情緒」vs「手っ取り早くたどり着きたい」傾向
先日、とてもわかりやすい「本の要約チャンネル」を見つけました。
その動画では、まず自分では手に取らないであろうある随筆が取り上げられていました。
その随筆とは、数学者・岡潔氏の『春宵十話(しゅんしょうじゅうわ)』です。
岡潔氏は日本が世界に誇る大数学者なのですが、ここで私が拙い説明をするよりも、こちらの動画を見ていただいた方がずっと早く、わかりやすいです。
岡潔氏は、人間にとってもっとも大切なことは「情緒」を磨くことであるといいます。
大数学者なのに、「情緒」?!
そのギャップに驚かされました。
さて、そもそも情緒とは何でしょう?
上の要約チャンネルの制作者さんは、次のような問を投げかけます(少しだけアレンジさせてもらいました)。
「散歩中にすみれの花を見かけたとします。そのときに皆さんはどんなリアクションを取りますか?」
(1)「この花の名前はなんだっけ…?そうだ、すみれだ!」と、花の名前に注目する。
(2)「すみれの花は、紫色なんだよな」と、花の色に着目する。
(3)「ここにすみれがある」と、花の存在を認識する。
実は、これら3つとも「情緒」による捉え方ではありません。
「情緒」とは、「あぁ、やっぱりこの花はいいなぁ」と感じることだといいます。
岡潔氏は言います。美しいものを素直に美しいと思えない人は心のセンサーが鈍っており、そういう人は他人の悲しみを理解できない。そういう人間ばかりになったらこの世界はどうなってしまうのだろう、と。
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ちょっと話が逸れるかもしれませんが、言われてみると確かに「情緒」的な物の捉え方は軽視され続けている気がします。
映画ひとつ取ってみても、今は「ファスト映画」なんてものがあったりして、手っ取り早く結論にたどり着きたい人が少なからずいることが伺えます。
先日、あるテレビ番組で「いまの若者は待つことができない」という話を耳にしました。
いま流行りの音楽の多くは、なんとイントロがないそうです!
皆さん、気付いてましたか?私はまったくでした。
例として、YOASOBIの曲を挙げておきます。
たしかにイントロがないですね。
私の若い頃はB'z全盛期で、LOVE PHANTOMの長過ぎるイントロが超話題になってましたが。。。
私はイントロ好きなんですけどねー。
この曲のイントロとか、ちょっと聴いただけで心が震えてましたもん👇(注:歌っているのは小田さんではありません。探したけどなかった^^;)
さらには、今の学生って自分で調べないですぐ人に答えを聞く傾向にあるんですよね。
これは私だけの見解ではなくって、本当によく耳にします。
「待てない」子が増えている印象です。
なんとなく、待つことって「情緒」に繋がっている気がするのですが、皆さんどう思いますか。
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岡潔氏の随筆の解説動画、本当に良いのでぜひ時間があるときに見てみてくださいね。
下の記事に書いたように、私はピアノに再挑戦したいのですが。。。
やはり、人間の行き着く先は情緒を育む芸術ですかね。。。
短歌や俳句なんかもとっても良さそう。
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なんだかうまくまとまりませんでしが、今日も最後までお読みいただきありがとうございました♪