HSPの辛い人間関係~相手の気持ちを深読みしてしまう。対処法は?~
HSPは人間関係に疲弊することが多いです。
皆さんは、相手が発する言葉や表情、または何も言わずともただよっている雰囲気などから、「この人は本当はこう思っているのではないか…」と深読みしてしまうことはありませんか?
相手の心を深読みするの、疲れますよね。。。
HSPの深読み傾向は、どうすればなくしていくことができるのでしょうか。
相手の言動を深読みしてしまう
相手に言い返せる場合
強度のHSPである私も、相手の言動を深読みする傾向にあります。
子供の頃からそうで、母になにかを言われると、
「本当は私のことを○○と思ってるんでしょ!」
「どうせ○○で、悪かったね!」
などと言い返していました。
例えば、母が近所に住む私の同級生を褒めたときに、
「本当は、Aちゃんみたいな娘がほしかったんでしょ」
「どうせ私は人気者じゃないですよ」
など、いちいちつっかかっていました。
母にはその度に、
「あんたは本当に被害者意識が強いわね」と言われていました。
他にも例えば、次のようなケースがありました。
ある日、夫が某若手女優の写真集を隠し持っていたのを偶然見つけてしまいました。
問いただすと、夫は「ただの気分転換で買った」と言います。
そんな夫に向かって、私は
「どうせ私はその子みたいに美人じゃないですよ!」
「本当は私なんかと結婚したくなかったんじゃないの?」
などと突っかかってしまいます。
母親や夫という身近な人に対してこういうふうに言ってしまうこと、ありませんか?
でもこれって、嫉妬からきていますよね。
嫉妬心を、素直に吐き出すことができているぶん、自分が感じる心の痛みとしては、そこまで大きくないと思われます(言われている方はめんどくさいだろうなとは思いますが…)。
問題なのは、自分がどう深読みしているかを相手に告げられない場合です。
自分がどう深読みしているかを相手に告げられない場合
皆さんも、こういうこと、ありませんか?
友人に「これから一緒に○○に行ってみない?」と勇気をふりしぼって声をかけました。
その友人は「うん、いいよ」とは言ってくれたものの、「なんとなく一瞬の間(ま)があったな」「目が泳いでいたな」と観察していまい、「本当は私と行きたくないのかもな…」と落ち込んでしまう。
恋人と一緒にいるときに、恋人が携帯を頻繁にチェックしている気がして、
「本当は私と一緒にいたくないのではないか…」
「他に好きな人がいるのではないか…」
と不安になってしまう。
職場で隣の席の人がキーボードを叩く音が、いつもより激しい気がして、
「私、なにかしたかな…」
「私になにか怒ってるのかな…」
とビクビクしてしまう。
相手から何か言われたわけでもないのに、勝手に不安になったり落ち込んだりしてしまうこと、ありますよね。
そしてHSPの皆さんは、こういうふうに深読みすることをやめたいと思っているのではないでしょうか。
相手が本当にそう思っているかどうか定かではないのに、ずっと気にし続けることはストレスフルだからです。
どうしたら深読みをやめられるか
では、どうすれば相手の気持ちを勝手に想像して落ち込むことをやめられるのでしょうか。
答えは数年前のベストセラー『嫌われる勇気』にあると私は考えます。
『嫌われる勇気』は、「哲人」と「青年」の対話を通して、アドラー心理学をわかりやすく解説してくれている名著です。
★詳しくは、コチラの記事の目次から、『嫌われる勇気』のチャプターへと飛んでください👇
詳しくは、上の記事を読んでいただきたいのですが、アドラー心理学は、対人関係の悩みを解決へと導くキーワードとして「課題の分離」という概念を打ち出しています。
この「課題の分離」とはどういうものか、見ていきましょう。
ある悩みが生じたとき、①「それが誰の課題なのか」=結末を最終的に引き受けるのは誰か、を考え、②課題の分離をし、③他者の課題には介入しないことが大事だとされています。
先ほどあげた具体的な例で考えてみましょう。
友人に「これから一緒に○○に行ってみない?」と勇気をふりしぼって声をかけました。
その友人は「うん、いいよ」とは言ってくれたものの、その様子を見たあなたは、「本当は私と行きたくないのかもな…」と深読みし、落ち込んでしまうというケース。
まず上に書いた①について見てみましょう:
「本当はあまり気乗りがしないのに、誘われたから一緒に行くことにした」という選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?
これは、あなたが声をかけた、その友人ですね。
- 体調がイマイチで、気乗りしないのに出かけたことから疲れてしまい、病気になった。
- 誘われた場所(例えばカラオケ)があまり好きではないのに無理して行ったから楽しめなかった。
こういった結末を最終的に引き受けるのは、その友人なのです。
②と③:友人があなたの誘いに乗るか乗らないかは、その友人の課題なので、あなたはそこには介入しません。
介入しないということはつまり、「本当は行きたくないんじゃないか?」と勝手に思い悩んだり、「本当はイヤなんでしょ、そうなんでしょ?」「イヤだったら無理に来てくれなくてもいいんだよ」などと友人を責めたりしないということです。
あなたは、その友人が下した結論をそのまま受け止めればいいだけなのです。
「本当は、行きたくなにのに無理にOKしたんじゃないか…」と考えることは、他者の課題に介入することになります。
そして、他者の課題に介入することが、あらゆる対人関係のトラブルを招くとアドラー心理学は説いているのです。
この「課題の分離」は、完全に理解し飲み込むまでにすこし時間がかかります。
私は人との関係でなにかしらモヤッとすることがあったときには、「これは誰の課題か」と自分に問いかけるようにしています。
そして、他者の課題だとわかったならば、もうそのことは気にしないように努めます。
完全に気にしないのはまだ難しいのですが、前よりはラクになってきていると感じています。
ついつい相手の気持ちを深読みしてしまうというあなた。
ぜひ「課題の分離」という考え方を自分のものにし、気持ちを少しでもラクにしてあげてくださいね。
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★今回、参照した『嫌われる勇気』です。
すべての悩みは対人関係から生じる。
そして、対人関係の悩みは「課題の分離」ができていないことから生まれる。。。
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最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
また次回、ここでお会いしましょう。
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