モチベーションの仕組み~人のやる気をくじくものとは?
皆さんは、せっかく作ったレゴ作品をその場で壊され、「はい!また1から作ってください」と言われたらどう思いますか?
ブロガーさんだったら、せっかく書き終えた記事をその場で消され、「はい!また1から書いてください」と言われたらどうされますか?
おそらく、モチベーションを削がれ、放り出してしまうのではないでしょうか。
今日は、人間の「モチベーションの仕組み」について書いてみたいと思います。
レゴ実験
以下ご紹介するのは、私の娘(大学生)が経営学の授業で学んだ内容です(「ママ、これ面白いよ!」と教えてくれました)。
レゴを使った実験です。
まず2つのグループを作ります。
Aグループにはレゴで作品を作らせ、仕上がったら、次の作品に取り掛かるよう指示します。
Bグループにも同じ指示を出しますが、次の作品に取り掛かっている間に、完成した作品を壊してしまいます。そして、その壊したレゴを渡し、「これで作品を作れ」と指示するのです。
つまり、Aグループは、作った作品がたまっていくのに対し、Bグループは作品がまったく残らないのです。
ちなみに、両グループには報酬が出ますが、1作品目が最も高額で、2つ目から徐々に額が減っていきます。
さて、AグループとBグループは、それぞれ平均して作品を何個作ったと思いますか?
レゴ実験の結果からわかること
学生たちの予想は、<Aグループ8個に対して、Bグループ7個>だったそうです。
違いはひとつだけですね。
実際の結果はというと…
<Aグループ11個。Bグループ7個>
だったそうです。
学生たちは、Aグループの方が多いだろうということは予想できていましたが、ここまで数が違うことは予測できていなかったのです。
このレゴ実験は、人間のモチベーションの仕組みを解明するためのものです。
娘が受けた授業では答えは示されず、おのおのにモチベーションの仕組みを考えさせるものだったようです。
このレゴ実験の結果からわかることは、次のようなことです:
<人は努力の成果を発表する場・評価される場がないと、モチベーションを失う。>
モチベーションをくじくもの
ある刑務所では、囚人に対する<しごき>として次のようなことが行われているそうです。
看守が囚人に穴を掘るよう命じ、掘り終えたらまた土を戻し、再び同じところを掘るよう命ずる。
囚人は、努力の成果がすべて潰されてしまうため、やる気を失います。
囚人のやっていることは「無駄」以外のなにものでもないため、当然といえますよね。
あえて気が滅入っていしまうようなことをやらせるのは、精神を鍛錬する方法なのでしょう。
この囚人の話を聞いて、ある韓国ドラマを思い出しました。
私の好きな俳優ユン・シユン主演ドラマ『製パン王 キム・タック』の一場面をご紹介します(キム・タック…これ、日本人ならみな引っかかるところですよね笑)
キム・タックは、恵まれない子供時代を送っていたことから、荒くれ者になってしまいます。
そんなタックの精神を鍛えようと、雇い主はタックに、超重そうな小麦粉の袋を2階から玄関先に運ばせます。
そして、運び終えた後、それを元の場所に戻せと命ずるのです。
タックはブーブー文句をいいながら、これを何往復も行います。
雇い主は、荒くれ者のタックの精神を鍛えようと、あえてこのような方法を使ったのですね。
モチベーションを保つために
このように、人は自分が払った努力がすべて無駄だとわかった瞬間にモチベーションをなくします。
モチベーションを維持するには、努力の成果を発表する場や評価される機会が必要なのです。
このテーマについて考えているうちに、コロナ禍で部活動の発表会が中止になった学生たちの姿を思い出しました。
彼らはみな意気消沈しているように見えました。
それはそうです、努力の成果を発表する機会が失われたのですから。。。
学生たちの気持ちを理解していた先生たちは、もとの発表会と同規模とまではいかないものの、何らかの発表の場を用意してあげていましたね。
たとえ小規模であっても、「これだけ私たちは頑張ってきた!」と誇れる機会をもてた子たちは、きっと「これからも頑張ろう!」と思えたことでしょう。
モチベーションの仕組み
<人は努力の成果を発表する場・評価される場がないと、モチベーションを失う。>
これは、あらゆる場面・人についていえると思います。
例えば主婦ならば、重い荷物に体を痛めながら買い物に行き、がんばって作った料理を食べてくれる人・美味しいと言ってくれる人がいないと、なかなかモチベーションを保つことができませんよね。
一人暮らしだと料理をする気がなくなるというのも当然なのことなのかも。
ブロガーならば、書いた記事についたブクマやコメント、PV数、収益などが<評価される場>に当たります。
これらの反応がなければ、やはりモチベーションは徐々に失われていくことでしょう。
個人的なお話をすると、私は韓国語を勉強していますが、ただ勉強を続けているだけではこんなにも継続することはできなかったでしょう。
たまにK-POPアイドルと韓国語でお話したり、韓国語の検定試験を受けたりと、<努力の成果を発表する場・評価される場>があるからこそ、続けられるのです。
娘が受けたこの授業は、経営学の授業であり、雇用側が被雇用者のモチベーションを保つためには、いかなる工夫をすべきかを考えさせるものでした。
人間のモチベーションの仕組みを知ることは、会社関係のみならず、あらゆる場面で役に立つことなのではないかと思い、今回ご紹介させていただきました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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